露出ってなに?写真に必要な光の量のこと

写真を撮る上で重要な要素、『露出』ってなんでしょうか。

この服は露出度が高いね、っていう時の露出ではなく、
簡単にいえば写真を写す際の光の量です。

デジタルカメラでは、フィルムカメラのフィルムにあたる部分に「撮影素子」なるセンサーが付いているのですが、ここに当てる光の量を上手く調整しなければならない。

明るすぎず、暗すぎず、ちょうど良い明るさが『適正露出』となります。
演出で意図的に明るく、あるいは暗くしたものも、狙いどおりならそれが適正です。

露出を決める、3つの要素

シャッターを押すと、レンズからカメラ本体へとつながる扉が開きます。
この時、

●光が通る道の太さが『絞り』

●光を通す時間の長さが『シャッタースピード』

●センサーが光を感じる度合いが『ISO感度』

僕はこれを、『絞り』が水道の蛇口をひねる程度、『シャッタースピード』が蛇口を開けている時間だと習いました。

水がコップ一杯になった状態を適正露出だとすれば、水の出る量を多くすることで時間を短くできる。
蛇口を大きく開いてたくさん水を出すほど(絞りを開くほど)、コップは速く一杯になる。
蛇口をあまり開かなければ(絞りを絞る)、コップを満たすのに時間がかかる。

ISO感度は・・・ コップの大きさですかね。

コップが一杯になった状態が『適正露出』なので、どの組み合わせでも『露出的な結果は同じ』になります。

ただし、絞り値でボケ方は全然違ってきますし、シャッタースピードによって動く被写体を止めたり流したりと、写真的な効果は全然違ってくるのが面白いところですね。

撮影モードはなにを選ぶ?おすすめは絞り優先オート

写真のなにを重視して撮影するのか、それを決めるのが『撮影モード』です。
カメラ上部に付いているモードダイヤル。
なにやら難しそうですが、僕はふだんは『Avモード(絞り優先オート)』にしっぱなしです。

※名称はキャノンのものです

Avモード(絞り優先オート):撮影者が絞り値を決め、それに合わせて適正露出になるようシャッタースピードをカメラが決めます。背景のボケ量を自分で決められます

Tvモード(シャッター優先オート):撮影者がシャッタースピードを決め、それに合わせて適正露出となるよう絞り値をカメラが決めます。動く被写体を撮る時に使います

Pモード(プログラムオート):基本的にカメラ任せですが、絞り値とシャッタースピードの組み合わせを自分で変更できます。

僕がAvモードに設定しっぱなしなのは、写真のボケ量を自分でコントロールしたいからです。

その場所の明るさを見て、必要であれば ISO感度を設定して(晴天の屋外なら100、室内なら800とか1600とか)、絞りを決めて被写体にピントを合わせる。

シャッタースピードはカメラが決めてくれるので、もし手ぶれしそうな速度になっていたら(1/50とか)、ISO感度を上げてみたり(ノイズが出る可能性)、絞りをもっと開いたり(ピント幅が薄くなる)して妥協点を探ります。

いろいろ試して慣れてみよう

最初は「どんな絞りがええねん?」とか「ISO感度・・・?」と戸惑うかもしれませんが、あれこれ試しているうちに慣れてくるので、是非絞り優先の撮影にトライしてみてくださいね!

サッカー写真などはシャッタースピードが重要になるので、1/500 以上となるよう ISO感度などを調整します。

Av(絞り優先)モードに慣れて、自分にちょうどよい絞り値が見えてくるようになると、撮影の楽しさが増えてきますよ!

単焦点レンズが欲しくなって、『レンズ沼』にハマっちゃうかもしれませんけど^^;

 

子どもたちの日常撮りにお奨めレンズ、Sigma 30mm f1.4 DC art

ピントが合ったところはくっきりシャープに、それ以外のところは大きくボケた写真、良いですよね!

スマホに比べて、キレイなボケが出しやすい一眼(レフ、ミラーレス)を使っているのだから、自分も挑戦してみたい。なにか良いレンズはないのか?

僕が子どもたちの撮影によく使っていて、買ってよかったなと満足しているのが レンズメーカー Sigma の 30mm F1.4 DC HSM Art です。

開放値F1.4の明るさに、ハイレベルな描写性能を備えた単焦点レンズ。
F1.4のボケは、それはもう魅惑の世界ですよ。

F値(絞り値)とは?

交換レンズの名称を見ると、
**mm f2.8
などと書いてある、「f」に続く部分がF値(絞り値)です。
F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11、F16・・・のように表されます。

詳しい原理はとりあえず置いておくとして・・・

  • ●数字が小さいほどにピントの合う範囲の狭い、背景のボケた写真が撮れます。
  • ●数字が小さいほどに、速いシャッタースピードを使うことができます。
  • ●数字が大きくなるほどに、手前から奥までピントの合った写真が撮れます。
  • ●数字が大きくなるほどに、シャッタースピードは遅くなっていきます。

このF値が 2.8 以下のレンズが一般的に『明るい』レンズとなります。

Sigma 30mm f1.4 HSM Art はF1.4。明るすぎるほどに明るいです。
背景をぼかし、速いシャッタースピードを選べます。

30mm F1.4 HSM Art おすすめポイント

開放F1.4の明るさ

子どもの日常撮影においては、このF値は重要な意味を持ちます
それは室内で撮影することが多いからです。

F値の小さなレンズであれば、薄暗い室内でも明るい写真が撮れます。
シャッタースピードを速くできるので、手ぶれがしにくくなります。
ISOを低くできるので、ノイズが出て荒れにくくなります。

良いことずくめ!

キットレンズだとF5.6くらいになり、室内で撮った写真はあまりパッとしないなあ、という場合でも、F1.4のレンズだと見違えたように明るく撮れます。

ただし現実的には、F1.4だとピントの合う範囲が狭すぎ(薄すぎ)、瞳にピントを合わせるのが難しくなるので、よく使っているのはF2~F3.5です。子どもはジッとせずに動きますしね、F1.4でのピント合わせは簡単じゃないです。

ちょうど良い焦点距離

このレンズをお奨めするもう一つの理由は、30mmという焦点距離の使いやすさです。

僕の使っているEOS 80Dのような APC-S機では、30mm はフルサイズ換算で45mm~48mmの焦点距離となります。

いわゆる『標準レンズ』といわれる焦点距離。

ポートレートレンズとしては、被写体に寄り気味となるのですが、室内で子どもの日常を撮るにはこれがちょうど良いんですよね。テーブルを挟んで向かい合い、お喋りをしながら自然な表情を撮るのにすごくいいです。

部屋が散らかっているので、あまりお見せできないのですが(苦笑)
とりあえず撮ってみたのが下の写真です。


どうでしょう?(写真の腕ではなく^^;)
けっこう薄暗い夜の室内ですが、明るく写せてます。

 

まとめ:日常撮影に大活躍のレンズ

ということで、このSigma 30mm f1.4 DC HSM Art は、子どもたちの室内日常撮影にお奨めのレンズです。お散歩のスナップ撮影にもいい画角ですし、出番は多いです!

走る子どもの撮影に EOS 80D がいい

元々は、デジタル一眼レフ入門機の Kiss X7 を使っていました。
この Kiss X7 は軽量でとっても使いやすく、購入当時は5万円ほどとコストパフォーマンスが高い機種だったのですが、少しずつ不満も出てきました。

一番はAF性能。

子どもが小さくてそんなに動かない時は、わりとAFが補足してくれたのですが、5歳くらいになって公園を走り回るようになるとなかなかに辛くて。
2016年3月に発売された EOS 80D を購入しました。

結果は満足してます。

AF性能

80D は光学ファインダー撮影時に45点の測距点があり、その全てが精度の高いクロス測距(縦/横)となっています。中央部分はさらに高精度なF2.8とF5.6のデュアルクロス測距。

測距点がファインダー内に広範囲に散らばっているので、カメラが縦でも横でも、構図を決める自由度が高いです。

かちかちとフォーカスポイントを移動させるのは、若干面倒くさい時がありますが・・・

また、撮影スタイルやスキルによって4種の測距エリアを選択可能。
あまり動きのない被写体や構図優先で行く時は『1点AF』、
構図は優先するけれどもピントを優先したい時は9分割ゾーンを選ぶ『ゾーンAF』、
より動きの激しい被写体には3つのゾーンから選ぶ『ラージゾーンAF』、
45点から自動的にカメラが被写体を検出する『45点自動選択AF
の4つを使い分けられます。

僕がいつも使っているのは『1点AF』。

これに、動く被写体にピントを合わせ続ける AIサーボを組み合わせて撮影することが多いです。

ちょっとざっくり撮りたい時は、『ゾーンAF』も使うかな。
PTA広報部で運動会の撮影をした際は、『ゾーンAF』でばしばし撮っていくのがとても有効でした。

『ラージゾーンAF』と『45点自動選択AF』は顔や瞳にピントが合わないことが多いと感じたので、あんまり使っていません。絞りを絞り気味にすれば合う確率は増えるはずですが。

AIサーボAFのカスタム機能

『新次元AF』と銘打って発売された80Dは、AIサーボAF にバージョン『II』が採用されていて、カスタマイズが可能です。

被写体がAFフレームから外れた場合に追っかけ続けるか(次を探さず粘るか)、被写体のスピード変化に対してAF動作を変えるかどうか、AFフレームの反応特性を速くするか、遅めにするか、などを設定可能。

サッカーなどを撮っていると選手が入り乱れますよね。
そういったシーンで、ピントを合わせた被写体の前を誰かが横切ってもすぐにAFフレームを動かさずに粘るか、とにかくすばやく次々ピント合わせをしていくか、などを選べるんですよね。

ここが同じくらいの価格のエントリー機 EOS 9000D との違いです。
9000DのAF性能は80Dと同じですが、このカスタム機能で80Dと差別化されてます。

2018年4月現在では、中級機である80Dのほうが価格が安い逆転状態になってますし、お得なんじゃないですかね。

さらにAF性能の優れた EOS 7D mark II に心引かれたりもしていますが、オールラウンダー 80D の性能には概ね満足してます。エントリー機よりも動きのある被写体を上手く撮りたいお父さんにお奨めです。

動く子どもに最適、EOS 7D Mark II がほしい

CanonのAPS-C一眼レフ・フラッグシップ機、EOS 7D Mark II(以下 7D2)が欲しくなっています。

7D2は動く被写体、いわゆる動体の撮影に特化したモデルで、強力なAFと高速シャッターが売り。不規則に動き回る子どもたちにすばやくピントを合わせ、マシンガンのようにシャッターを切ってくれます。

実は、僕はもうすでにCanonの APC-C 中位機種である EOS 80D を所有していて、そのオールマイティな機能に大変満足しているのですが、子どもがサッカークラブに入ることになり、より動体撮影に優れた 7D2 に物欲を刺激されているわけです(笑)

80Dでもけっこうピントを合わせてくれます。
少年サッカーも運動会も、十分な画が撮れる。
でも7D2は連写『番長』なる異名も付いていますからね・・・
動体撮影に『特化』って響きにもロマンがあります(笑)

7D2に引かれるポイントは次の3点です。

オートフォーカス性能

7D2は65点ものフォーカスポイントを備えています。
対して80Dは45点。

数が多いだけではなく、その65点の全てが高精度なクロス(縦/横)測距となっていて、その配置された範囲も広いです。

2017年に発売されたフルサイズ機 6D Mark II は45点フォーカスポイントながら、中央に集まりすぎやろ、と嘆かれてもいますが、この7D2は画面の広い範囲がカバーできてるんですよね。

フォーカスを合わせられる場所が広いということは、構図に自由がきくわけで、中央のフォーカスポイントにピントを合わせてからカメラを少し横に振って、という作業を省略できます。

65点もあると、選択の際にかちかち移動させるのが大変だ、という場合は、21点、9点を選択可能。フォーカスポイントが減っても分散されているので、範囲が狭まることはありません。

45点オールクロス測距の80Dでも、特に不満を感じることはないんですけどね。

動体撮影

7D2に誘惑される最大のポイントはここですかね。
7D2はこの動体撮影用の機能が優れています。

動く被写体を撮影するときはAF設定を『AIサーボ』にすると思うのですが、7D2はAIサーボAF IIIが採用されていて、80Dの AIサーボAF II より高性能。

2014年発売の7D2が『III』で、2016年発売の8Dが『II』なんですから、そりゃあ『III』のほうが優秀なんでしょう。
AIサーボ III はフルサイズ機 EOS 5D Mark III にも採用されています。

AIサーボ『III』の特徴は、カスタム設定が可能なこと。
case 1 、case 2・・・ など代表的なシーン6つから自分の好みに合わせて、細かく設定ができるようになってます。
こだわっていくと深い沼に入っていく模様ですが、かなりの状況に対応できますよね。

これに加えて EOS iTR AF なる機能。

Canonのウェブページによると、『被写体の特徴を見分け、予測できな動きにも高精度に自動追尾』する機能です。

『最初にピントを合わせた被写体の顔や色を、まずカメラが認識。被写体の速度や方向が急変し、測距点を外れてしまっても、測距点を移動させてピントを合わせ続けることができます。』

この測距点を移動させて追尾するAFはまだ発展途上のようですが、ある程度は実用にきくらしく。
1点AFでは効かず、ゾーンAF、ラージゾーンAF、65点自動選択AFのいずれかにする必要があるとはいえ、そこそこ顔検出してくれるそうなので、子ども撮影にはいいですよね(ばっちり働かせるには、使い込む必要があるようですが)。

最近のミラーレス一眼は各社、瞳認識AFを搭載させていて、Canonの Kiss M にも採用されているので、そっちを待つ方が良いのかと揺れていますが・・・(苦笑)